日本のe-Sports市場でプロチーム事業を行うのはめちゃくちゃ難易度が高いという話

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こんにちは、あまねでりです。

今回の記事は、先日見たツイートに対してのオピニオンになります

該当ツイートはこちら↓


ぶっちゃけ、最もすぎる意見だと思います。

それに対する僕のツイート(ツリーになってます)↓

先に言っておくと、僕はどちらかといえばプレイヤーを贔屓しています。という訳で今回は、日本のe-Sports市場でプロチーム事業を行なっていくのは、チーム、プレイヤー共にめちゃくちゃハードモードじゃね?という話をします。

 

そもそもプロチームの条件って何?

一言でいえば、所属するプレーヤーがゲームだけで飯を食っていけることだと思います

元も子もないですが、ゲームで生計を立てられないのなら、それはプロとは言わないと思っています。

つまりプロチームとは、所属するプレイヤーが生活できるだけの給与を支給しているチームの事を言います。(個人的な意見です。)

もちろん、スポンサーがついていればプロとかいう人もいそうですが、今回は上記の条件で進めて行きます。

日本のe-Sports市場におけるプロチーム運営がハードモードな理由

上記の条件で考えると、ぶっちゃけ(現在の)日本のe-Sports市場でプロチームを運営するのって、めちゃくちゃ難易度高いんですよ。

というのも、日本の環境をパッと考えるだけでもこれくらいは問題点があります。

  • 市場規模が小さい
  • 国の性質が全く違う
  • 現在の日本では、プロチーム事業は事業として不健全

これだけ環境が違うのに、同じ事業展開をして同じように上手くいくかと言われるとめちゃくちゃ微妙じゃないですか?

それぞれについて、詳しく考えて行きます。

市場規模が小さい

第一問題がこちら。市場規模、オーディエンス規模、共に論外なレベルです。

具体的なデータをみると、こんな感じ。

(出典:e スポーツ産業に関する調査研究 報告書 総務省情報流通行政局情報流通振興課)

(出典:e スポーツ産業に関する調査研究 報告書 総務省情報流通行政局情報流通振興課)

◆市場規模の比較

  • 海外:700.9億円
  • 国内:5億円未満

◆オーディエンス規模の比較

  • 海外:3億3500万人
  • 国内:158万人

市場規模、オーディエンス規模共に200倍レベルで違います。この状態で同じ方法でビジネスプランを立てて、同じように運営できると思う方がどうかしてるんですよね。

ちなみに、海外スゲー!と思うかもしれませんが、そもそもe-Sportsの市場規模はめちゃくちゃ小さいです。

比較対象として、スマホアプリの世界市場は2014年時点で約400億ドル。e-Sportsの海外市場規模がざっくり見積もって7億ドル。

海外の大会や賞金を見ていると物凄いお金が動いてそうですが、まだまだ小さい市場です。

ちなみに7億ドルで他にどんなものがあるかというと…赤外線レーザー市場とか。そういうレベル。

市場規模が小さい上に、法的な制限諸々含めてめちゃくちゃ不利な国、日本。

 

国の性質が違いすぎる

海外と同じような展開をしようとしても、日本はガラパゴスなのでほぼ通用しないと考えていいと思います。

海外の配信を見ていると、お爺ちゃんが孫をe-Sportsの大会に連れてきたりしていますが、日本にそんなお爺ちゃんはほぼいません。100人もいればいい方だと思います。(しらんけど。)

日本の年配は変化を嫌うので、世代が20年ほど進めばまた違った風土になっていると思います。その頃にはプロチームの事業も上手く行っているかもしれません。

もっとも、その頃には現在プレイヤーとしてプロを目指す選手は一人残らずオーディエンスになっていると思います。

 

敢えて厳しい事を言うと、環境が変わるのを待っていても自分のプレイヤーとしての寿命が無くなっていくだけです。

海外と日本で不利な差はありますが、逆に有利になる部分もたくさんあるはず。本気でプロを目指したいなら、それくらいは考えてみてもいいと思います。

もちろん環境が早くよくなれば…とは思います。でも、環境のせいで夢を諦めるとか、悔しいじゃないですか。

 

そもそも事業として不健全

最後です。プロチーム運営というのは、そもそも事業として不健全です。

前提として、現在の日本でスポンサー料だけでチームを運営するのは無理があります。早い話が、今プロチーム事業なんてやっていたって全然儲からないんですよ。(詳しくは後述)

ここで言う不健全とは、チームの運営側とプレイヤー側でWIN-WINの関係が作れない事を言います。

まず、以下の画像がe-Sportsの収益モデルの内訳です。

(出典:拡大する世界のeスポーツ市場と 日本市場における展望 ファミ通)

この中で、プロチームの運営で得られる収益はスポンサーシップ+広告費がほぼ100%を占めていると思います。

現段階で、プレイヤーとチームの関係はこんな感じ。

  • プレイヤー:自分のスキルやスポンサーメリットを宣伝してもらい、スポンサーを獲得し、給料を受け取る
  • チーム:所属選手を宣伝し、スポンサーを獲得して給料を支払いつつ利益を得る

一見するとWIN-WINに見えますが、プレイヤーにとってのメリットがめちゃくちゃ少ないんすよね。極論を言えば、別にプロチームに入らなくても出来る事がほとんどじゃないですか?

  • グッズを作ってくれる
  • スケジュールを組んでくれる
  • 営業をしてくれる

…などなど、色々あるとは思いますが、ほとんど自分たちで出来る(or外注で単発の支払い)と思います。

この状態で運営をしていくと、プレイヤーとチームの考えはこういう感じに落ち着くと思います。

チーム「スポンサーはついているけど、選手にお金を払ったらほぼプラマイゼロ。いっそのこと給料は無しにしてしまおうか」

プレイヤー「せっかくチームに入って頑張っているのに、僕らのスキルで得たスポンサー料もチームに取られて減ってしまう」

この状態ってめちゃくちゃ不健全じゃないですか?

じゃあ今プロチームを運営している人はどんな人なのか?

じゃあ、儲かりもしないプロチームを現在運営している人達はどんな人なのか?というお話です。

大まかに分けると、以下の3種類くらいかなと思います。

  • 未成熟なe-Sports市場でポジションを取りたい人
  • 海外で成功してるし事業パクってみよと思っている人
  • e-Sportsが好きで応援したり楽しんでいる人

未成熟なe-Sports市場でポジションを取りたい人

収益化を目的に、組織的にやっている場合はこのパターンが多そうです。

e-Sportsは成長途中の市場ですが、世界的にみると市場規模が大きくなっているのが一目瞭然です。

そこで、市場拡大の恩恵を手っ取り早く受けたいと思ったら…

様々なタイトルで強いプレイヤーを引き入れまくり、市場が成熟した段階でめちゃくちゃいいポジション(海外で言うCloud9とか)を持っている

これが最高の選択の一つだと思います。

市場規模が上がれば、スポンサー料や広告宣伝費も上がるでしょうし、市場の拡大とともに利益も上がるという算段です。

企業単位でやる場合はこういったスタイルを取り、長期目線で取り組む事が多いかなと。

海外で成功してるっぽいしパクっとこうと思ってる人

二つ目はこちら。よく考えてないけど、海外でめっちゃ成功してるビジネスモデルだしパクってみよ。というパターンです。

もちろん先ほど話した通り、この市場そんなに儲かりません。現段階では市場規模もまだまだ小さく、利益率も悪いので利益も少ないでしょう。

と言うわけでこの人たちは、

やってみたけど全然儲からないじゃん、撤退

というパターンが多いイメージです。

e-Sportsを純粋に応援したり楽しんでいる人

普通に考えればこれはプロチームとは呼ばないですが。

マネージャー的な立ち位置で個人的にチームを作ったりしているところもあると思います。

ぶっちゃけ、この方法が一番プレイヤーとチームの関係としては一番いいんじゃないかな?というのが僕の意見です。(もちろん、今の段階の話です。)

マネージャー1人程度であれば人件費などもそこそこ少なめで済みますし、元プレイヤーの方であれば感覚も近いところにあるでしょうし。

前述した通り、恐らくチームの運営で行う作業は1人でもできないことはないはずなので。

実際にプロチームを運営するとしてコストを試算してみる

と言うわけで、試しにコストを試算してみましょう。めちゃくちゃ大雑把に行きます。

最低限プロゲーマーとして成り立たせるには、ゲームの給料だけで生活出来るという条件を満たす必要があります。

◆最低限必要なもの

  • プレイヤーの給料:20万円×人数分
  • チーム側の給料:20万円×人数分

チームの運営は1人で行う、プレイヤーは4人としても月100万円のコストがかかります。

最低限、この100万円だけは確保し続ける必要があります。最低限ですよ。これ以上は絶対に削れません。

…が。ぶっちゃけかなり難易度高くね?というのが僕の結論です。

e-Sports市場の一般的なスポンサー料金がどれほどか分かりませんが、月10万のスポンサー料を継続してくれるスポンサーを10社つけてようやくプラマイ0のラインです。

これが簡単だと思うなら、さっさと個人でチーム作ってめちゃくちゃ儲けつつ、選手も幸せにしてあげるべきだと思います…w

ちなみにこんなニュースもあります。

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eスポーツコネクトは、CYCLOPS athlete gamingというプロチームを所属する企業ですね。

相当有名なチームだと思いますが、それでもこれだけ赤字になるレベルです。どう考えても難易度高すぎですよね。

まとめ

まとめると、

e-Sports市場はまだまだ未成熟で、環境の変化を待っていたらプレイヤー寿命終わっちゃうよ。

ということでした。

環境はまだまだダメですが、選手には無限の可能性があると思うので皆がんばってほしい。

おわりっ



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